愛してるのに愛せない
「じゃあ、そろそろあたし帰ります」
食べ終わり、皿を洗い終えた彩が帰ることを兄貴に伝える。
兄貴と俺は立ち上がり、外に出る準備をする。
この動きも、もう当たり前になってきた。
兄貴が車で彩を送り、俺はそれについて行く。
そんなことが日課になり始めていた。
俺たちは兄貴の車に乗り込むと、彩の家に向かった。
車の中で、俺と彩はギターの復習をする。
この楽しい彩との一日が今日も終わろうとしている。