愛してるのに愛せない
――――――…
周りの人たちは賑やかに話している。
みんなを見ていて胸が苦しくなった。
あたしは耐えられず、教室を出ようとドアを開けた。
開けた瞬間、あたしの目に少年が映る
「ぁ…わり…」
驚いた様子であたしを見ている長髪の男の子。
男の子と話すだけで、あの日のことが頭の中で鮮明に蘇える。
やだ…怖い…
「邪魔…どいて」
やっとの思いで出した言葉…
ちょっと前までなら、あたしも謝れてたはず。
でもね…ごめんなさい…
やっぱり男の子と話すのは怖い…