愛してるのに愛せない


「海斗…」

「んー?」

「恥ずかしい…」

「離れないためだから我慢して?」

「うん…」




短く返事をした彩は俺の手を握り返してきた。





恥ずかしいのは俺だって同じだ。


途中途中、同じ学校のような奴を見かけてたからな…





それに、ちゃっかり彩と手まで繋いでるし…






俺たちは屋台の出口まで人を避けながらも、手を繋いだまま歩き続けた。
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