愛してるのに愛せない
手を繋いだまま、どれくらい時が過ぎただろう…
俺と彩はずっと手を繋いだまま一言も喋らずに大輝を待つ。
「大輝…まだかな…?」
「もうすぐ来るさ…」
今なら彩に告白できそうだな…
俺はそう思って行動に移す。
「彩…」
俺は彩を呼んでジッと見つめる。
「なに…?」
「あのさ…俺…」
言葉が続かない…
告白ってなんで、こんなに勇気がいるんだろう…
「海斗…?」
彩が気になって俺の顔を覗き込む。
俺の鼓動が速い…
心臓の音がやけにうるさい…