愛してるのに愛せない


かったるい先生の話が終わって入学式。



あたしはほとんど寝てたから気付いたら終わってた。






教室に戻り周りの人が話し始める。




あたしは…







長髪の子と先程の続きをしていた。




「さっきの態度はなんだし…」

「邪魔って言ったこと?」

「うむ。何気にショック受けた」

「えっと…ごめん…」




彼は怒った口調ではなく普通の口調だ。




なぜかあたしも素直に謝る。






彼はあたしをジッと見ている。





なんか照れる…




「な…なに!?」



あたしは照れを隠すように、きつい口調で言った。





「いや、なんでもない。俺、津島 海斗。よろしく、月城さん」

「え…ぁ……よろしく…」






いきなりの自己紹介に戸惑うあたし。




なんだろう…あたし、この子と話せてる…





…ん?なんであたしの名前知ってるの…?




「なんで名前知ってるの?」

つい聞いてしまった…



すると彼はニヤニヤして教卓を指差した。



「もちろん、座席表で確認させていただきました」

「なるほど…個人情報を勝手に見たんだな?」

「ははっ!!個人情報て!!」



彼はお腹に手を当てて爆笑する。



なんなのよ…



あたしは恥ずかしくなった。





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