愛してるのに愛せない
「恋の話だよ…」
「恋の…?」
「うん…。明日香、最近いい噂聞かないでしょ?」
「あぁ…」
「それ、実は明日香の恋に関係してて…」
「それで、相談された…と?」
「うん。明日香、好きな人が他の人と付き合ってたらしくて…荒れてた…」
「そっか…」
納得した俺たちは、真面目な顔から笑顔に戻す。
「さぁて…今日何して遊ぶ!?」
大輝が雰囲気を変えるように元気な声で言う。
レイもそれにノッて、「カラオケ行きたいっ!」と手を挙げて言った。
「あたしは…みんなでご飯食べたいかな…?」
彩は俺をチラチラ見ながら希望を言う。
その彩に気付いた俺は、彩に微笑みかけて、彩を安心させる。
「俺はなんでもいいよ~」
いつもの俺たちに戻ると、彩もやっと笑ってくれた。