愛してるのに愛せない
――――…
こんなもんか…
テスト開始から20分。
答案用紙に答えを書き終わって、俺は答案用紙を裏返した。
横を見てみると大輝は寝ていて、彩は必死に答えを書いていた。
一年前と比べると、彩は真面目になったようだ…
そういや、なんであの車は学校の前に止まってたんだろう…
ふと、学校の前に止まっていた車を思い出した。
いつもは、あの車を見る度に頭痛がしたのに…今回はないな…
俺は頬杖をついて考え込んだ。