愛してるのに愛せない
「あたし、かなりできてると思うよっ」
「ホントかよっ」
「できてるもんっ…たぶん…」
たぶんって…お前なぁ…
「とりあえず、海斗の家で答え合わせすればわかる!」
大輝が会話に混ざってくる。
なんでこいつが言えるんだ…
「あたしもできてると思うけど…心配だなぁ…」
レイも会話に混ざってきた。
結局、いつもの四人が集まり、俺たちは少し話していた。
「そういえば、海斗、ずっと考え事してたね?」
「えっ…?」
彩が俺のことを見ていたらしく、心配してきた。
「終わった後に見たら、海斗が頬杖ついてボーっとしてた」
「ん…あぁ…」
まったく…鋭いというか何というか…
「心配すんなっ」
「え…あっ、うん…」
俺は彩を安心させるとみんなに帰ろうと言い出した。