愛してるのに愛せない
「そして、海斗も殺されそうになったとき…俺が家に帰ってきて、海斗は殺されずに済んだ。だけど弟は……すでに死んでいた…」
「なんで…」
「わからない。とにかく警察を呼んで、両親は逮捕。海斗は病院に運ばれたが…目が覚めた時、海斗は記憶を失くしていた…」
これが海斗の真実……でも、大輝は知っていたんじゃ…?
「俺…海斗が苦しんでることを知らなかった……助けてもらっておきながら……」
大輝……。
「大輝、無理もない。海斗はいつも笑顔でみんなと接してたから…」
海斗はずっと…一人で抱えて生きていくつもりだったのかな…。
人のこと心配してばっかで……自分のことは……。
「じゃあ…あたしたちや、海斗に嘘を教えていたのは……?」
「それは……」