愛してるのに愛せない
教室まで走ってる間、他のクラスの奴らが俺たちを見てザワザワと騒いでいた。
それを気にせずに俺と大輝はそれぞれの机に行き、教科書を確認する。
「こっちは大丈夫…大輝は!?」
「俺も大丈夫!」
自分たちのクラスの奴らも騒いでいる中、俺と大輝彩とレイの机を見る。
「はぁっ…はぁっ…あれ…ある…」
「こっちもある…」
息を切らしながら、俺と大輝は胸を撫で下ろす。
クラスの奴らはクスクス笑う奴がいれば、ヒソヒソと話している奴もいた。
俺がイラ立って、このクラスの奴らに文句を言ってやろうとしたとき、彩とレイが登校してきた。
「海斗、大輝!おはよ♪」
「あぁ…おはよう…」
彩もレイも笑顔で挨拶してきた。
あまりに元気に来たから、俺は二人に下駄箱のことを聞いてみた。