愛してるのに愛せない


「彩…?」




返事がない…。


もう一度ノックしてみる。


やはり返事がない。




「彩…入るよ?」



俺たちは勝手に彩の部屋に入った。




そして、部屋に入った途端に俺は足を止めた。





「彩っ!?」



彩に呼びかけて、俺は彩に駆け寄る。




大輝とレイは何があったのか解らず、不思議そうな顔をしていた。




俺は急いで彩の左手を見る。




「彩……」



俺は彩の手首を見て呟いた。




彩は自分の手首を切って、血を沢山出していた…。




「なんで……なんでだよ…?」




俺は彩の手首を押さえながら震えた…。
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