愛してるのに愛せない
「いや、少し驚いただけ」
「そっか。まぁ、あぁいうのもいるだろ。それよか早く座席見ようぜ」
そうだ、座席表…
大輝に連れられながらも俺はさっきの少女を考えていた。
出会い頭に『邪魔…どいて』?
どんだけ失礼なんだ…
不良が多そうな中学だな…
「とりあえず、座席か……大輝、俺の席どこ?」
大輝に聞いてみると大輝がまたもやニヤニヤしている。
まさか…な
俺の予想通り、大輝は俺の席の右横。
俺の苗字は津島(つしま)、大輝は相馬。
やっぱりか…
俺は額に手を当てて溜息をついた