桜の咲く頃に
(…好きなのは俺じゃなくて俺の顔なんだろ)
桜の切れ長な目から流れるように差す眼差しは妙に色っぽく、女だけでなく男をもドキリとさせる。
艶めく肌にぽってりとした唇、スッと通った鼻筋に白い肌、その肌に映える綺麗な黒髪。
白魚のような華奢な手、バランスのとれた細い体。
女と間違われ男に声を掛けられる事も桜にとっては常だった。
その度に桜は相手に笑顔で謝罪する。
「紛らわしくてすみません」
そして、その度に自分の顔を滅茶苦茶にしてやりたい衝動に駆られた。
(こんな顔…こんな顔グシャグシャになればいいんだ!!)
昔…まだ桜が小さな頃、桜は自分の顔をカッターで切りつけた事があった。
桜の切れ長な目から流れるように差す眼差しは妙に色っぽく、女だけでなく男をもドキリとさせる。
艶めく肌にぽってりとした唇、スッと通った鼻筋に白い肌、その肌に映える綺麗な黒髪。
白魚のような華奢な手、バランスのとれた細い体。
女と間違われ男に声を掛けられる事も桜にとっては常だった。
その度に桜は相手に笑顔で謝罪する。
「紛らわしくてすみません」
そして、その度に自分の顔を滅茶苦茶にしてやりたい衝動に駆られた。
(こんな顔…こんな顔グシャグシャになればいいんだ!!)
昔…まだ桜が小さな頃、桜は自分の顔をカッターで切りつけた事があった。