キミの願いを
「えっ!なんで?」
サリーは、モテる。
あたしに比べて、お人形さんのような顔立ちをしていて、器用で甘え上手。
「だって、元々好きなわけじゃなかったし。」
何でもないように話すサリー。
「またそんな…好きじゃないなら、最初から付き合っちゃダメでしょ。」
「えー?あたしより恋愛経験の少ないお姉ちゃんに、アドバイスみたいなこと言われたくないなーっ」
あのねぇ…。
あたしが少ないんじゃなくて、サリーが多すぎるんだよ…。
「お前、妹に言われたい放題やな」
しばらく黙ってあたし達の様子を見ていた琉唯が、半分馬鹿にするように笑いながら言った。
「うるさいなぁ。」