キミの願いを
だけど、あたしが否定する前に、琉唯はさっさと、あたしを教室に入れてドアを閉めてしまった。
うそー……ほんとに、これ着るの…?
机の上にたたまれているメイド服。
ドアのほうに目を向けると、すりガラス越しに、琉唯の背中の影が見える。
琉唯、わざわざここまで連れてきてくれて……あたしが怒ってると思って、気を遣ってくれたのかな……。
「着替えれた?」
ドアの向こうで、琉唯が声をかけてくる。
「あ、もうちょっと。」
あたしは慌てて、言われるままに、目の前のメイド服を手に取った。