キミの願いを
「…終わったよ…?」
数分後、着替え終えたあたしは、教室のドアを半分ほど開いて琉唯の様子を伺う。
「…何してんねん」
なかなか廊下に出ようとしないあたしに、琉唯は怪訝そうに言った。
「だって、琉唯…どうせ似合わないって言うでしょ…」
「当たり前やろ。」
なっ…!
「じゃあ、なんで着替えさせたのよー!」
ーピンポンパンポーン。
また言い合いになりそうなところで、突然、廊下に放送が響いた。
「ラブラブコスプレコンテストへ参加希望の方は至急、体育館前にお集まりください。まもなく、参加の申し込みを締め切り致します。」
「やべっ。ほら、行くで」
琉唯は、再びあたしの手をとって、早足で歩き出す。
え…まさか、琉唯……。