キミの願いを
―――ぼーーっ。
「こらっ」
次の日、自分の席で華と話している最中に、華があたしのほっぺを軽くつついた。
「人の話、聞きなって。」
「えっ、ごめん。何て?」
「エマ、輝先輩と噂になってるよ?」
華が、少し声を潜めた。
「…先輩とエマが
付き合ってるって。」
あー…
噂って広まるのは、あっという間なんだ。
「……それ、ほんとなの?」
半信半疑の様子で、聞いてくる華。
「…………うん。
たぶん」