キミの願いを
――「エマちゃん、輝先輩が呼んでるよ」
お昼休み。
華と雑談をしていると、教室の入り口近くの席の子があたしに声をかけた。
見ると、輝先輩が入り口の前で、こっちを見ながら手を振っている。
あたしはぺこりとお辞儀して、すぐに駆け寄った。
「どうしたんですかっ?」
「エマちゃん、屋上行こっか。」
そう言った先輩は、相変わらずの輝スマイル。
「えっ、あ、はい。」
戸惑いを隠せないまま、輝先輩に手を引かれ、屋上へと向かう。
「……あっ。」