キミの願いを
お願い事
―――
「神社?」
華へと繋がる電話に向かって、素っ頓狂な声を出すあたし。
「そう。あたし、ちょっとお願い事あるんだー。
ほら、前にも1度連れてってくれたことあったじゃん、拿井福神社。」
「あー…、うん」
「そこ行こ。明日。」
「明日?えっ!?
明日は、映画見ようって」
「映画なんて、いつでも見れるでしょー?」
見に行こうって言い出したの、華じゃん…。
「まあ、そういうことだから」
相変わらず、何考えてるかわかんない華は適当に待ち合わせの予定を話した後、すぐに電話を切った。
いきなり神社に行くって言い出すなんて…
なんか怪しい…。