キミの願いを
バンッ――。
勢いよく肩を押されて、あたしはその場に座り込んだ。
体育館裏。
あたし達の他に、もちろん誰もいない。
「前に言われたこと、わかってんの?」
真ん中にいる先輩に、上から鋭く睨まれる。
う……わぁ…。
まるで、修羅場だよ…
「なんで…」
「ぁあ?」
先輩の耳にある、いくつものピアスが光る。
こ…怖いかも…。
「…なんで、先輩たちに…そんなこと言われなくちゃいけな」
「おまえ、ボコられたいの?」
こ、こ、怖い!
やだよ。
怖いけど、でも
こんなことで、諦めちゃうなんてやだよ。