キミの願いを

琉唯があたしをちらりと見ると、ぎょっとしてあたしに近寄った。


「おまぇ」

「ちがうよ」


あたしは琉唯の言葉を遮った。





「…気が……緩んだだけ」






琉唯は黙ったまま、ぎこちなくあたしをそっと抱き寄せた。





琉唯の制服のワイシャツに、あたしの涙が滲んだ。



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