キミの願いを
――「お前、あほか」
予鈴が鳴り、あたしの頭も痛いので保健室に向かう途中。
「…もう琉唯のあほは、聞き慣れたよ」
「聞き慣れたんやったら、そのあほをなおせや。」
「うるさいなぁ。あたしは今、頭が…」
「なんで言わへんかってん」
「…え?」
あたしは琉唯を見た。
「前にも先輩に呼び出されたこと、あったんやろ」
「あ…うん」
「なんで言わへんかってん?」
琉唯もあたしを見た。
まっすぐな瞳。
どこかで見た――。