キミの願いを


「あぁ、新入生代表で読んでたけど。」


「えー!!ほんまに!?
すっげぇ!」


「そんな、大したことないけど。」



ん…?

待って?


こ、この人…!!


「ねぇ、華!」


前の席にいる華の背中をばしばしと叩きながら、あたしは隣の席の男の子を凝視した。



「じゃあ、あれ!入試のときに点数1番やったんちゃうん!?」


「まぁね。」

「えーっ!」



「やばいよ…」

「何が?どしたの?」


あたしが呟くと、華は怪訝そうに見てくる。



あたしの視線に気づいたのか、その男の子があたしをちらっと見たのと、あたしが声を発したのはほぼ同時だった。



「関西弁喋ってる!」



すると、その男の子は目を大きくしてあたしを見た。






「えっ…!?日本語喋ってる!」





………は?


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