キミの願いを
――「…失礼しまー…す。」
「そんなに緊張しなくていいよ。今、誰もいないから。」
なんて、笑って言う先輩。
なおさら緊張するよ!
「こっち、俺の部屋ね。好きなとこ、座って?」
言われて入ったのは、男の子なのに、整理整頓された綺麗な部屋。
どこか落ち着いた雰囲気が漂っていて、自然とローテーブルの前に腰を下ろした。
ふいに、ローテーブルに置かれたウォークマンが視界に入る。
「輝先輩、どんな音楽聴くんですか?」
「…んー、幅広いけど。聴いてみる?」
「はいっ」