キミの願いを
あたしの上から離れる先輩。
あたしと目を合わせようとしない。
「あの、あたし…
いつもみたいな帰り道とか、デートとか…ただ輝先輩と一緒にいれるだけで」
「めんど。」
えっ…?
今、何って……
「悪いけど、今日はもう帰ってくれる?」
輝先輩のどこか冷たい口調。
あたし…
「…すいませんでした。」
鞄を持って、さっさと輝先輩の家を後にした。
嫌われちゃった…?
少し乱れた胸元を、直しながら歩く。
胸の痛みも隠すようにして。