キミの願いを

――次の日。



輝先輩に謝って、もう少し待ってくださいって言って、ちゃんと…わかってもらわなきゃ。



昨日までと同じように、校門の前で輝先輩を待った。



緊張と不安をかき消そうと、何度も深呼吸する。





まだかな……。





やがて、輝先輩が校舎から出てきた。



「あっ、ひか……」



言葉が止まった。






輝先輩が知らない女の先輩と、一緒にいたから。





衝撃で、身体が固まってしまった。




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