~親友という名の絆~
「この木の下で沢山のことがあったね…
歌ったり、遊んだり…
楽しかった…」

何故急にそんな事言い始めたのかハッキリとは分からない。

でも、もしかしたらって思った


予感が当たっているとしても、自分の口から言わないと……



「あのね…奈津…」

「知ってる、引っ越すんでしょう。」

そう言うと奈津は木から降りた。


私も続いて木から降りた。




予感は的中…していた






「どうして知って…」

「さっき中西君たちに会ったの。
『笹木と遠野と居たの見たけど3人で送別会してんのか』って訊かれたから、誰の?って聞き返したら『転校すんの笹木しか居ないだろ』って…
びっくりして私何も言えなかった。」


奈津は笑ったようにそう言うとこちらを向いた。


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