~親友という名の絆~
「大丈夫か?」


「…うん…何とか…ね…
こんな事になるならもっと早くに言っておけばよかった…
イヤだからって逃げてたから………」


「…過ぎてしまったことはもう戻らない。
向こうに行くのは明日の夕方なんだろ?」

「うん…」

「なら、明日また話をすればいいさ。
今日はもう帰れ。」

「…そうする…
…翔…今日はアリガト…またね…」

そう言って私は丘を降りた。



すごく悲しくて、悔しくて…止まっていた涙がまた溢れていた。







家に帰ると家の前でお母さんと未瑚姉が待っていた。

「やっと返ってきた。」

「早く車乗りなさい。行くわよ。」

お母さんは運転席に乗り込んだ。

「行くってどこに?」

「向こうの家しかないでしょ?」

「明日じゃ…」

「今日の夕方って朝言ったでしょ?」

「う…うそ…」

「さっ、早く乗りなさい。」

訳も分からず未瑚姉に車に押し込まれた。







ほんとは明日までいたかった


明日、キチンと奈津に謝りたかった…




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