~親友という名の絆~
「…か…おる…?」

そう私が言うと彼女は

『久しぶり♪元気にしてた?』

と、いってまた笑った。

「う…うん…」



…って、ちょっと待って…

さっきのは何だったの?


それより、どうなってるの?


薫は6年前に死んでた…筈…

さっきまでの私の記憶には‘事実’としてあった


でも…今は…


それとは別に、居なかった筈の6年分の薫との記憶が確かに存在している。


現に中3の‘柳 薫’は目の前にいて…

で、なんでここにいるの?


けど…


どっち本当で、本当はどうなってて?


えっと…


わらっている薫とは逆に私の頭の中はパニック状態

えっと…

「薫…」

「あれっ?笹木さんじゃん。何してるの?」

右往左往していると、前方から来た子が声を掛けてきた。

同じクラスの 夜野 麻美(ヤノ アサミ)…さんだっけ…

「笹木さんも家、こっち方面だったんだ。」

「う…うん…」


夜野さんは私の隣まで来ると足を止めた。


「何してたの?」

首を傾げて尋ねる夜野さん

「えっと…あ…友達と話し、前の中学のこ…」

薫と夜野さんを交互に見ながら答える。

でも





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