~親友という名の絆~
「薫!大丈夫?」

遥たちが駆け寄って来た。

「うん、大丈夫だよ。」

「ごめん、さっきのボール強過ぎた…。」

遥は、すまなそうに言った。

「気にしないで、何とも無いみたいだし。」

そう言うと、

「ホント?良かった。」

やっと安心した表情になった。


「ごめん、ごめん。急用ができて、帰らないといけなくなったわ。…どうしたの…?」

7ゲームが始まる前、他の先生に呼ばれて出て行った新田先生が戻ってきた。

近くにいた唯が経緯を話していた。

「薫、手を見せてごらん。」

私は言われたとおりに手を出す。

「痛みはある?」

手首を曲げたりしながら私に訊く。

「ないです。」

「腫れてないし、痛みもないなら大丈夫ね。でも今日は無理の無いようにね。」

新田先生はホットした様子で私の手を下ろすと、私に肩に手を置く。



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