~親友という名の絆~
…遥ちゃんの記憶に残ってるのって、それだけ薫のコト大切な友達って思ってるから…


そう私は思ったけど、口には出せなかった。


…奈津は…今、私のコトどう思ってる…?


トモダチって思ってくれてるかな……





『大丈夫。奈津もちゃんと幸のコト大切な友達って思ってくれてるよ。』


まるで私の心を呼んだかのように、薫はそう言って笑った。


「そう…かなぁ…ってえぇっ!?」


『顔に出てる。』

クスリとまた笑う薫に対して、私は頬を両手で覆った。

『でも、幸のコト気にしてたのはホントだよ。』

「奈津と遥ちゃんに合ったの?」

『いや…会いには言ってない。
幸が転校した後良く奈津とも一緒にいたから。
…私、遥には会えないの。』

「どうして?」


『もう、サヨナラしたから……
遥には私の姿は見えない…それに…遥に会わない、それがコッチに来るための約束だから。』



悲しそうな笑顔を浮かべる薫



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