~親友という名の絆~
「幸…?」


不意に後ろから私を呼ぶ声がした


遥ちゃんの声だ


「幸!!」


振り向きかけたとき私の腕にしがみついたのは奈津だった



「奈津…」


「来てくれたんだね。」

私を見上げて笑う奈津は変わってなくて…もう…怒った様子はなくて……



…けど…



「幸!?」



私は奈津の腕を振りほどいて走り出していた。


自分でも分からなかった


「幸!!」


奈津と遥ちゃんの声が後ろから聞こえる


でも構わず、沢山の人を掻き分けて走った




どうして私…逃げてるの…?



奈津はもう怒ってなんかないのに






< 158 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop