~親友という名の絆~
「…友だち…か…」

独りになった家への帰り道

ふと言われたあの言葉を思い出した。

「友だちなんてさ…」

今までそんなコト言われた事も言った事も無い

小さい頃一緒に遊び始めた子も次々に翔から離れていく。


理由は2つ


双方の性格不一致か

親の入り知恵などで翔を異端と見なしたか


どちらかなのだろう


翔の同世代は少なくはないが、双方とも滅多に話すことはない。

一体どれだけ会話してないのやら。

とにかく、翔は村人の中では浮いていた。

そんな独りでいた翔に声を掛けてくるようになったのは涼だった。




村に馴染もうとしない翔をそれとなく引っ張っていったり


家に遊びに行ってみたり


一方通行なお喋りをしてみたり






最初は鬱陶しがっていた翔は次第に涼だけには話す様になっていった。




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