~親友という名の絆~
戸の外を睨みつける翔に「だよね」と返し、涼はもう一度笑った。


しかしその笑顔は不意に消えた。


「ねぇ、翔…もし…」



ピシャドガン



割と近い場所に落雷したらしい音がした。


同時に「うわっ」「ひゃあ!」という2人の悲鳴が上がる。


数秒後、反射的に閉じていた目を開き互いを見た。


彼らはそれぞれ頭を抱え縮こまっていた。




「ねぇ、翔も雷ダメだっけ?」


少し頭を上げて尋ねるとゆっくりと翔は頷いた。



ゴロゴロっ


また雷鳴がすると翔は更に身を縮めていた。

今度は耳を塞ぎ涼はその様子を見ていた。


「プッ」

涼は笑い始めた。


「別に笑う事無いだろ。」

顔を赤らめて怒鳴る。


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