~親友という名の絆~

き お く

気が付くと灯台の見える岬に立っていた。

腕時計を見てみると、午前8時を指そうとしている。

 いつのまに…?

 なんでここにいるんだろ…

頭のなかに疑問が浮かぶ。

私の名前は【柳 薫】中学3年生だ。

私は晴れ渡った青い空をぼんやりと見上げる。

母の入院している病院を出てからの記憶が全くない。

病院を出るときはまだ優しかった太陽の光は、もう暑い夏の光へと変わっている。



友(ユウ)ノ岬は私のお気に入りの場所で良く来るけど、ここに来るまでの記憶が全くない。

母の病院を出てからの1時間の記憶―



私は昨日からの記憶を少しずつ辿っていく。


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