~親友という名の絆~
「薫、待って!!」

「遥、早く♪」

制服に着替え、手早くスポーツバッグにユニホームやタオルを詰めていく。


「……」


…この部屋も最後かな……


入り口に立って部屋を見回す。


「フゥ……」


「どうしたの?」


支度が終わった遥が私の顔をのぞき込んでいた。

「何でもないよ。」

私は首を横に振って笑ってみせる。


「それより…」


グウウゥゥ……


2人のお腹が鳴った。

「……」

「早く食堂行こっか。」

「だね。」

私たちは少し笑って部屋を出た。


廊下はまだ静か


ポケットの中からくぐもった鈴の音が聞こえる。


みんな寝てるのかな?



…バイバイ…


直接言えなくてゴメンネ…


心の中で呟いた。




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