もしも素直になれたなら
-次の日-


『ぎゃっ?!』


朝普通に登校すると下駄箱に鳩の死骸。

2時間目の移動教室の時には授業が終わり教室に帰ってくると持ち物が全て外に捨てられてた。


そして黒板に大きく『綾部魅紗だいきらい いますぐ死ね 梓くんに近ずくな』と書かれた。


(なんなの今日?!誰がこんなこと・・・。まさか・・・。)


『・・・っっ。こんなんやるの浦澤じゃないのかっ?!』


アズにそう言われやっぱりそうなのかなと思った。


『・・・。アズ、私浦澤さんに聞いてくる!』


そう言って教室を飛び出す。
時間は3時30分。

帰りのHRが終わったばかりだからまだ教室にいるはず!


バンッ!

『浦澤さんいるっっ?!』


教室のドアを勢いよく開け浦澤さんを探す。


『ん?あれぇ?綾部さん?どうしたのぉ?愛理菜になにか用?』


相も変わらずぶりっこな浦澤さんが現れる。


『ねぇ浦澤さん。違かったら悪いんだけど、今日私に嫌がらせしたのって浦澤さん?』


そう聞くと浦澤さんはキョトンとした顔で


『えぇ~?愛理菜しらなぁい。今日はずっと愛理菜のかわいいお顔を鏡で見るので忙しかったからvV』


今一瞬イタイ発言が聞こえたが無視しよう。

『そう・・・。ごめんね。』


そう言ってアズが待つ教室に戻る。


『アズ浦澤さんじゃなかった・・・よ。』


目の前に広がる光景に目を疑う。


アズの膝に乗り首に腕を回す女の子。


こちらには気付かない。


2人はキスをしていた。


その姿はとても綺麗だった。
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