夜桜
ガラッ
「華ー恋ーちゃーん!!!」
「はいっ?!」
誰かに呼ばれた?!
「きゃー!かっこいい…」
隣の席に集まっていた女の子達の1人が言った。
「誰…?」
かっこいい?
そんな人…知り合いにいるっけ…。
「華恋ちゃん!俺!!」
ドアの方に近づいた。
「蒼?!」
「そーだよ♪急にごめんな!」
蒼だった…。
「どうしたの?」
「そう!カギ!!ごめん、朝の…持ったまんまだった…」
そう言って蒼はあたしに手を差し出した。
そこにはあたしの自転車のカギが握られていた。
「あぁーっ!!ありがとう!!」
すっかり忘れてたよ!!