夜桜
神社につくとあたりは結構暗くなっていた。
早く桜が見たい…。
「あっ!!華恋!!やっぱり来た!」
「えっ、蒼!?」
桜の木の前には昨日と同じで蒼が立っていた。
「びっくりした!また来たんだ?」
「おー!華恋とも話したいことあったし♪」
話したいこと??
「まずさ、アドレス教えてくれない♪??昨日知り合った記念!」
「えっ…」
どうしよう……。
「えっと…」
あたしの携帯の電話帳には、優以外の男の子のアドレスは入ってない。
中学の時は聞かれたらキッパリ断っていたし…。
ほとんどの人が事情を知っていたから、しつこく聞かれることはなかったけど。
…蒼は…違う…。