心 の 隙 間
ガチャッ。
『散らかってて悪いけど、適当に座って。』
「う…うん。ありがと。」
『ん。じゃ、俺なんか飲みモン持ってくるから。』
そう言って宏人は部屋から出ようとする。
「……あっ…あのー……宏人…」
『ん?何?』
「ごめん…ね?」
『バーカ。何で謝るんだよ。』
「…や。何かね。」
『はは。つーかコーラでいい?』
「うん。いい。」
『了解〜』
宏人はそう言い、部屋を出て行った。
「ふぅ〜。」
あたしはひと息つき、部屋を見回す。
全然変わってないなあ〜。
いつの間にか、手足の震えは止まっていた。
さっきまでの恐怖心は消え、あたしの心には何か温かいものが流れ込んでいる。
何でだろう…
凄くホッとする。
心から安心できる。
やっと居場所に戻ってきたような
そんな感覚……。
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