悪魔? or 天使?(下)
「よく君のことを話していたよ。
手紙をもらっても、電話で話してもね」
「そうですか」
そんなに印象深い子だったのか、あたしは。
「朝倉 美玲ちゃんね…?」
大きな目を赤く腫らした母親に、立派なお医者様の面影は覗けない。
優里の母親。
顔の感じがとても似ている。
優里は母親似だったのか。
「あの子、何か悩んでたりしてた……?
あなたなら何か知ってるんじゃない?
教えて!どうして優里が死ななくちゃいけなかったの!?」
母親はそのまま崩れるように嗚咽を上げた。