赤い糸はだあれ?−あたしと五人の王子様−




「今から、保健委員会を始めます。
まず、明日の身体測定ですが・・・」


キャー!
キャー!!
超かっこいいんですけど!


書類をめくる姿にきゅんとする。
うわー。
何してても先輩はかっこいいなぁ。


保健委員の委員長であり、バスケ部のキャプテンかつエースの俊先輩。

はぁー。
どこを取っても完璧だわ。




「はるちゃん、またハート出てる。」

「あ、まじっすか?」



ギクリと横を見ると、優しく苦笑いされた。


「そんなに好きなら前行く?」

「いやっ、めっそうもない!」

「そーなの?」


首をかしげる姿に溜め息。

ちょっと積極的なんだよなー、さとちゃんって。



私はこういう時チキンだ。

それに比べてさとちゃんは、一歩でも近づこうとするタイプで。


んー、見習いたいところだ。




あたしはさとちゃんから目線を外して、またかっこいい姿を見つめた。




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