赤い糸はだあれ?−あたしと五人の王子様−




「・・・以上で、今日の保健委員会を終わりにします。」

「ありがとうございました。」



皆、さっさと帰ろうとする。


ま、それもそのはず。

保健委員は今回なぜか、ほとんどが男子生徒。

俊先輩いるっていう情報が出なかったのかな。




「俊くぅーん。」


おっと、出たなファンクラブ会長!!

さすが。
会長は知ってたのか。


俊先輩の追っかけでありながら、大の男好きで。
チャラチャラしたその容姿と性格からか、今まで付き合った男は数えきれないほどいる。


あたしの一番キライなパターン。


「はい?」

「これから部活ぅ?」


うおぉー。

気持ち悪っ!


香水をプンプン振りまき、スカートはもはやスカートの意味をはたしてないほど短い!



くわー!!


そんなんで俊先輩に近づくなや、ゴルァ。




なんて言えるわけなくて。

心の中でケンカを売っていると、俊先輩と目があった。




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