赤い糸はだあれ?−あたしと五人の王子様−
ハプニング
「昨日もシュート決めまくっててさぁ・・・」
「まじ?
うわー、見たかったわ。
・・・いーなぁ、春は。」
「じゃあ、ファンクラブにでも入れば?」
パックの紅茶を飲んでた絵梨は、ストローから口を離した。
「はぁ?嫌だよ!
・・・あんな、非常識クラブ。」
だよね。とあたしは苦笑い。
あたしたちは入学したときから、あのマナーの悪さに驚いてた。
絵梨は有名バンドのファンクラブに入ってるからあたしよりも反応してて。
この間なんか『ファンクラブの恥だ。』なんて、文句言ってたっけ。
「じゃあ、マネやる?
この間また後輩2人辞めちゃってさぁ。」
「えっ、なんで?」
「・・・あの非常識クラブ。」
ちらっとクラブメンバーを見ると、
あぁ。なんて絵梨は嫌みっぽくつぶやいた。
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