赤い糸はだあれ?−あたしと五人の王子様−
春の風
あったかい日差しを受けて、まぶたが重くなる。
今は日本史の授業中。
何人かの頭が、
コクリ、コクリって動くのがわかった。
日本史の先生は穏やかな声。
プラス、小さい声。
注意される事はごくたまにしかないから、あたしは潔く机に突っ伏した。
机は日が少し当たってたから、ほんのりぬくもりがある。
あー、あったかくて気持ちいい・・・。
そのまま、眠りに落ちていった。
ーーーーーー・・・
ーーー・・・
「・・・成瀬さん。」
右上の方から声が聞こえてくる。
・・・んあー、何?
眠いのに・・・。
邪魔しないでよ。
「ちょ、春っ」
今度は後ろから声が聞こえた。
・・・うるさいなー。
いーじゃん、べつに・・・。
・・・・・・ん?
右上って・・・?
ガバッと起きると、
珍しく眉がピクピクしている先生が、いた。
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