赤い糸はだあれ?−あたしと五人の王子様−
「先輩っ。
手伝いますよ!」
ため息をつきながら、洗濯機を開けると。
可愛らしい声が後ろから聞こえてきた。
「・・・龍ちゃん。」
「どうしたんですか?
目、赤いですよ?」
・・・ふっ。
泣いていたから、なんてことに気づかない龍ちゃんに思わず頬があがる。
「あれ!?
なんか変なこと言いました?」
ホントに天然なんだなー、龍ちゃんは。
でも不思議。
さっきまで泣いてたのに、笑ってるなんて。
笑っているあたしを不思議な顔をして見ていた龍ちゃんは、しばらくしてポカンとした後、とびっきりの笑顔を見せた。
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