赤い糸はだあれ?−あたしと五人の王子様−
「ごめんね。
どれくらい本気なのか確かめたくて。」
『ちょっと、いじわるしちゃった。』
そう眉を下げて言うさとちゃんに、あたしは何も言えない。
というか、理解できてない。
・・・・・・え?
つまり・・・。
さとちゃんは、俊先輩が好きなんじゃなかったってこと!?
何度もごめんと謝るさとちゃんを見て、ほっとする。
そっかそっか。
違かったんだ。
大丈夫、ってさとちゃんに笑って言う。
けど・・・
でも・・・
まだモヤモヤする。
だってそれだったら、なんで外に連れ出したの?
おかしいよね?
変だよね?
さとちゃん、何か隠してる?
太陽の光でキラキラして見えるさとちゃんの横顔は、変な感じがした。
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