赤い糸はだあれ?−あたしと五人の王子様−
「・・・っあーーー。」
ほとんど荷物が入ってない軽ーいバックを投げ捨てる。
なんか、つっかれた。
気ぃつかうって、けっこう体力いるんだなー。
「んお?
なに、お前今帰ってきたの?」
床に寝ころがったまま顔をあげると、Tシャツにスエット、タオルを肩からさげて
いかにも風呂あがりな、のんき野郎がいた。
「しょーちゃんこそ、今風呂?」
早くね?なんてからかってやったのに、
「お前みたいに、汗かいたまま部屋にいんのがヤなだけ。」
おもいっきり皮肉が返ってきた。
面白くねぇやつ。
「・・・潔癖。」
「不潔。」
「・・・女は嫌うぞ。」
「臭いよかマシじゃね。」
・・・・・・ムカ。
「・・・〜っ、風呂!」
「はいはい。いってら。」
やっぱり生意気!
「このアホやろー!」
「それは、お前だっつーの!」
.