赤い糸はだあれ?−あたしと五人の王子様−
「へっ?」
だって、レモン女バスにも持ってったら『酸っぱいわ!』って笑ってたじゃんか。
「いや、皆が皆ってわけじゃないんだけどさ。
春、男バスのマネの専属みたいになってんじゃん?」
と、ため息をつきながら新商品の炭酸を開けた。
絵梨が言うには、あたしが男バスのマネをやってばっかりで、女バスの練習に参加しないのが気に入らないと。
最近言われ始めてるらしい。
「うおー、なんかめんどいことになりそうだなぁー。」
そりゃ、あたしだって練習したい。
けど、忙しすぎて練習になんか行けない。
「どうすりゃいいんだよー。」
「春だって自分からやりたいって言ったわけじゃないのにねぇ。」
「うーん。まぁ確かにうれしかったって気持ちはあるっちゃあるけどもー。」
それで嫌われるってのはちょっと違うんじゃね?
なーんて、思ってしまう。
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