to Home!!
「…」
「…え?何?」
「…何が言いたかったのか忘れた…」
「あはは、なにそれ!」
「あはは…」
上手く誤魔化せたけど、
濁したからなんかモヤモヤするなぁ。
「……」
「…」
沈黙が流れ、それを破るようにノンが先に話し出した。
「あのさ、ミヒロに聞いてほしい事…あるんだけど」
ん?
この照れた感満載な言い方はもしや…
「私…気になる人出来たかもしれない」
キタ───ッ!!!
自分の聞こうとした事をあなたから言ってもらえるなんて!
「まじ!?」
「うん。ちょっと来て」
「あ、うん」
手を引かれ、黙ってついて行くんだけど…
いったい、どこに行くんだろ…
─…
「…理科室?」
「しーっ!!」
はい?
私が喋ると、私の口にノンは自分の手を当ててきた。
「喋っちゃだめだった?」
「…ううん、声が大きかったらバレちゃうから…」
「バレちゃう…って誰に?」
私が首を傾げてノンを見ると、ノンは入り口とは違うドアの前に立った。
あ…
そこって先生の資料室…?
ドアはわずかな隙間でキッチリ閉まっていなかったおかげで、物音立てずに中を覗けた。
一番に中を確かめたノンは、振り返って私に覗いて欲しいとジェスチャーをした。
小さく頷き、おそるおそる中を覗いた。